これまで、子供のやる気と才能を引き出すための関わり方として、
ことを説明しました。
でも、最初からこれらを全て出来ている完璧な人はいないと思います。
ですから、これらが出来ていないからといって、自分はダメな親なんだということを思う必要は全くありません。
そもそも、子供でも大人であっても、自分はダメなんだというようなマイナスの感情は、よい行動(プラスの行動)をもたらしません。なぜならば、潜在意識についての記事で説明したように、自分はダメなんだという気持ちは、無意識のうちに自分自身にブレーキをかけてしまうからです。
だから、もしこれまで説明したことで、出来ていないことがあれば、「出来ていない」とネガティブに捉えるのではなく、「今このことに気づけてよかった!」と前向きに捉えればよいのです。
これまで説明したことを一言にまとめると、「子供のやる気と才能を引き出すためには、子供を前向きな気持ちにさせることが必要」ということです。
そして、子供が前向きな気持ちで過ごすためには、親自身が幸せでいることが大事です。
なぜならば、子供は感受性が豊かですので、親が自分が不幸だと思っていれば、例えそれを子供に伝えないようにしても、子供はそれを察してしまい、前向きな気持ちになりにくくなるからです。
でも、親が幸せになることが大事といっても、自分は今とても幸せだと感じられている親はどれくらいいるでしょうか?
多くの人は、お金のことであったり、人間関係であったり、不運な境遇であったり、多くの悩みを抱えていると思います。そうした悩みを抱えていれば、幸せになんてすぐにはなれないと思う方もいるかもしれません。
でも実は、自分がいま幸せかどうかは、十分なお金があるか、よい環境にいるか、周りの人に嫌なことをされたか、自分のやろうとしていることが上手くいっているかといったこととは、関係がありません。
自分がいまの状況を不幸だと思えば、自分は不幸だし、いまの状況を幸せだと思えば、自分は幸せになれるということ。
幸せになるためには、今、目の前にある幸せに気付くことが、第一歩です。
勿論、毎日、色々ある中で、24時間ずっと幸せを感じることはないと思います。嫌なこと、他の人と比べて不幸だと思うことは必ず起きます。でもそうした中で、今目の前にあることを前向きに捉えることで、小さな幸せの芽を作ることができ、そしてそれを育てて大きくすることができます。
逆に、今この瞬間を不幸だと捉えることが多い人は、それとは反対の方向に向かってしまいます。
人生とは、いかに自分の気持ちを出来るだけ多くの時間前向きな状態することができるのかのゲームだと思うとよいと思います。これは無理だと思うような難しい状況がたくさん出てきますが、諦めなければ、必ず道が広がります。
・
明石家さんまさんは、今からもう40年以上前、東京から大阪に飛行機で帰ろうとしたとき、ちょっとした理由で予定の飛行機を一便、遅らせることにしたそうです。そうしたら、乗る予定だったはずの飛行機が墜落して、524人の乗員中520人が亡くなりました。
その後のさんまさんは、「自分は死んでいたかもしれなかった。だから、何があったとしても、生きていることができるだけで幸せなことだ。」と思い、何があっても常に笑っていられるそうです。
・
いま、どんな状況にあるとしても、過去にどんなつらいことがあったとしても、自分の気持ち次第で、前向きな気持ちを作り、幸せになることができます。
親の幸せは、子供の幸せにつながります。勇気を出して、親自身が日々、幸せを感じて過ごせるとよいですね。
▼次のページ