有効最小量について

英語でMinimum Effective Dose=有効最小量(薬が効果を生じるための最小の服用量)という言葉があります。

医学、薬学においては、ある薬が十分な効果を生じるために、これだけの分量が必要というのが分かっています。

ここで重要なのは、有効最小量よりも多く、たくさんの量を飲めば飲むほど、より多くの効果が生じる訳ではないということです。

例えば、頭痛薬であれば、分量が3錠と決められているときに、2倍の6錠を飲んでも、早く頭痛が治るということにはなりません。

逆に、分量を超えて飲み過ぎると、場合によっては薬は毒にもなりかねません。

この考え方は、勉強やスポーツにおいても当てはまります。

勉強やスポーツで成果を出すために、これだけは抑えておくべきというポイントがあります。それをしっかりこなすことは必須です。

ただし、それを超えて長時間、勉強や練習をすればするほど、より高い成果が出るかというと、そういうことでもないのです。

筋トレが分かり易い例かもしれません。筋トレを毎日やっても、筋肉は増えません。筋トレをやったあとに1〜2日休まないと、筋肉はつかないのです。

勉強は筋トレと違って毎日やった方がよいですが、それでも長い時間勉強すればするほどよいという発想ではなく、最も大切なのは、時間よりも質を考えること。何をどうやって勉強するかです。

3時間の焦点を絞った勉強をする方が、6時間のあまり関係のない勉強をするよりも、効果が高いことはみな分かると思います。

では、焦点の絞った勉強を6時間やるのが、焦点を絞った3時間よりもよいのではないかということですが、人間は長時間ずっと集中力を維持することはなかなかできません。高いパフォーマンスを発揮するためには、適度に休憩を入れることが必要ですし、長時間勉強するという発想よりも、いかに短時間で有効最小量の勉強を行うことができるかに知恵を出すべきです。

そして、その有効最小量の勉強として何をどれくらいやるべきかについては、勉強の初心者は最初から分かる訳ではないため、専門家(先生や)や上級者(既にやったことがある人)から教わる必要があります。

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