前回の記事「勉強の計画を立てる」では、
①効率的な勉強のやり方を理解して、
②それを実施するための計画を立てる
ことについて説明をしました。
今回は③計画を着実に実施することについて説明します。
計画を着実に実施していくためには、4つの秘訣があります。
一つ目は、無理な計画を立てないこと、たくさんやろうとしないことです。
部活動や習い事などがある場合には、平日の勉強は1時間〜最大1時間半できれば十分です。
最初のうちは、1日30分から初めても構いません。
たくさん頑張らないといけないと思わずに、できる範囲の簡単な計画を作って、その計画を確実に実施していくようにしましょう。
二つ目の秘訣は、毎日の習慣を作ることです。
例えば、学校から帰ったら、手洗いうがいをする→学校の荷物を片付ける→夕飯を食べる→勉強をする→翌日の学校の準備をする→お風呂に入る→自由時間→寝る
というようにあらかじめ流れを決めておくことをルーティンと言います。
ルーティンがなければ、家に帰って、ご飯を食べた後に、テレビを見たくなったり、スマホをいじったりで、気付いたらもう寝る時間だったということになってしまいますよね。
そうならないように、自分で決めた計画を実施するためには、事前にルーティンを決めておくことがとても大事です。
ルーティンの順番は変わってもよいですが、先に遊んでから、勉強をするのではなく、先に勉強を終わらせて、その後に自由時間で好きなことをすることが大切なので、意識してください。
勉強は、いったんやり始めると、だんだんと楽しくなってくるのですが、「やり始めるまでは、なかなか勉強する気にならない」という場合もあると思います。
それを乗り越えるためには、勉強をやり始めるのが楽しくなるような、一連の動作のスタートを決めておくことです。
例えば、
・毎回、クッキーを一枚食べてから勉強を開始する
・勉強を始める時には、好きな音楽をかける
など、自分のテンションを少し上げて勉強に取りくむための色々な方法があります。
毎日のルーティンを欠かさず行うためには、自分に合ったスタートの動作をしっかり決めておくといいですね。
ルーティンは頭の中で考えるだけではなく、紙に書いて見えるところにおいておき、いつでも自分で確認できるようにしておくことが、必要です。
そして、やってみて、どんどん改善していき、より自分に合ったルーティンを見つけられると、成果への近道になります。
三つ目の秘訣は、部屋を片づけることです。
心の状態を整えて、勉強に集中できるようになるためには、環境を整えることもとても大事です。
もっとも効果的なことは、掃除をすること。
自分が過ごす空間をきれいにすることで、気持ちが落ち着き、勉強に集中しやすくなります。
毎日、少しでも部屋を掃除して、整理整頓する習慣を作れば、毎日をより前向きに過ごすことができ、それは勉強の成果にもつながります。
もやもやしているとき、なかなか集中力が出ないときこそ、まずは部屋の掃除をしてみてください。机の周りがきれいに片付いていると、とても気持ちいいですよ!
四つ目は、ゼロの日を作らないことです。
時には疲れていてゆっくりしたい日や、どうしても勉強に手がつかない日もありますよね。
そういう日に「予定通り1時間半やろう」としても、なかなか勉強に手がつかずに、机に向かっても、集中できずにつらくなってしまいます。そんな日は思い切って「15分だけ頑張って、後はゆっくりしよう!」というように予定を変更してみてください。
大切なのは、ゼロの日を作らないことです。何もやらないのと、本の少しだけでも勉強するのとでは、大きな差が生まれます。
疲れている時には柔軟な対応をして、ほんの10分、15分だけよいので、何もしないのではなく、少しでも勉強を毎日続けることが重要です。
ただし、週に一日は完全に休みの日を作ってもよいですので、その日は何もしなくて大丈夫です。
さあ、自分に合った計画を立て、実施できそうですか?
試験でよい成績を取りたいのであれば、試験直前ではなく、少し早めに少しずつ準備を積み重ねていくことが、よい結果につながります。
小さなことでよいので、一つ一つ、自分で決めた計画をこなしていく、それが大きな勝ちにつながります。
まずは、小さなことでよいので、勝つ習慣(自分で決めた計画を実行する習慣)を作ってください。
そのためには、
・効率的な勉強法を理解する(科目ごとの勉強法を読む)
・1日の時間割を考えて、無理のない具体的な計画を立てる
・自分に合ったルーティンを作って、毎日少しでもよいので続けていく(チェックシートを作って、決めたことをクリアしたらチェックする方法もオススメ)
ことに取り組んでください!
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