スポーツにおいて、身体が弱っている状態で運動をすることは、単に苦痛であって、身体を鍛えることにつながりません。
勉強も同じです。頭がボーッとしていたり、身体がダルく感じるような状態で、無理に勉強をしようとしても、集中することはできません。
頭がクリアな状態で、勉強に集中できるような、身体のコンディション作りが必要です。
そのためには、十分な睡眠時間をとること。メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手も、寝ることが大好きでした。スポーツ選手ではなくても、身体や脳を休ませるために、睡眠はとても大事です。睡眠時間を確保するためには、何でもやろうとして忙しすぎる状態を作らずに、やること、やらないことのメリハリをつけることです。
そして、食事です。市販のお菓子やジュース、加工食品、ファーストフードには、多くの砂糖と精製された糖質(小麦など)が使われています。これらの食品を多くとると、まず血糖値が急上昇し、次に血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌され、結果として低血糖となるなど血糖値が乱高下することによって、思考力が減退し、集中力がなくなります。
また、砂糖や精製された糖質は、カルシウムを始めとする体内のミネラル分やビタミンを分解・消費してしまうので、疲れやすく、イライラしやすくなります。更に、腸内の悪玉菌を増やし、腸内環境を悪化させることによって、花粉症などのアレルギーや体調不良の原因となるほか、幸せホルモンと言われるメラトニンの分泌も少なくなり、幸福感を感じにくくなります。
過度に神経質になって、これらの食品を一切摂らないようにする必要はありませんが、常にこうした食品ばかりとっているということにならないように、ご飯と味噌汁、野菜、お魚、お肉といった、バランスのとれた食事をすることが大事です。
メジャーリーグで活躍したもう一人の選手、イチローさんの言葉によれば、「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへいく唯一の道」とのことです。
毎日、長時間の勉強をしたり、すごいことをする必要はないのです。それよりも、睡眠を大切にして決められた時間に起きる、食事を大切にする、挨拶を大切にする、部屋を掃除するといった、当たり前のことを大切にして、無理なく勉強をする生活のリズムを作ることが、何よりも大事なのです。